働きやすい職場をつくりたい。
人が定着し、安心して力を発揮できるような環境にしたい。
そう思っていても、実際には時間も手間も、そしてお金もかかります。
制度を整えるにも、設備やツールを導入するにも、
新しい取り組みを始めるにも、やはりコストが必要です。
実際には、社員の働き方を少し整えたり、環境を改善したいと思っても、
その取り組みには、どうしてもお金がかかります。
そんなとき、国が設けている「助成金」という仕組みがあります。
これは、企業が前向きな取り組みを行う際に、その一部を支援してもらえる制度です。
特に厚生労働省の助成金は、
公募制の補助金とは異なり、要件を満たして申請すれば原則として支給される仕組みになっているのが特徴です。
だからこそ、助成金を「使っていい制度なんだ」と感じてもらえるようにしたいと思っています。
たとえば、以下のような助成金があります。
・業務改善助成金(設備導入等によって賃上げをめざす取り組み)
・両立支援等助成金(介護や育児と仕事の両立をサポートする取り組み)
・人材開発支援助成金(従業員のスキルアップや人材育成への取り組み)
これらは、厚生労働省が用意している代表的な助成金制度です。
中には、自己負担が必要な制度もありますし、職場環境を改善するには一定の手間や時間も伴います。
それでも実際には、
「取組んだことで、現場の流れが良くなった」
「制度を導入する過程で、職場の状況をあらためて見直すきっかけになった」
「社員の学ぶ意欲が高まった」
――そんな変化が起きる事例もあります。
助成金は、単なるお金の話ではなく、
“環境整備に踏み出すためのチャンス”として活かすことができる仕組みです。
費用の一部を補助してもらいながら、
少ない負担で試しに一歩を踏み出せる。
その結果として、人材の定着や生産性の向上につながれば、事業の成長にもつながります。
そしてなにより、社員が「ここで働き続けられる」と思えること自体が、組織にとって大きな価値だと私は考えています。
助成金は万能ではありませんが、
「いつかやらなきゃ」と思っていた改善に着手するきっかけになることもあります。
制度の仕組みや申請のコツは、また別の記事でも紹介していく予定です。
まずは、「こういう制度もある」と気軽に知っていただけたら嬉しいです。